【この記事はプロモーションを含みます】
投資をはじめたばかりの初心者にとって、投資の基本的な概念を理解することは重要です。特に「平均値」と「中央値」は投資成績を評価する上で欠かせない指標です。
本記事では、これらの指標がどのように使われるのか、具体例を交えてわかりやすく解説します。
- 「平均値」と「中央値」の違いについて
- 投資における「平均値」と「中央値」の基本概念について
- 投資で「平均値」と「中央値」の違いを知ることが必要な理由とは
投資における「平均値」と「中央値」の基本概念
平均値とは?
平均値は「データセット内の全ての値を合計し、その合計をデータの個数で割ったもの」です。
例えば、ある投資ポートフォリオの5つの株式の年間リターンが以下の通りだったとします。
◯例:投資PF別の年間配当率
- 株式A:5%
- 株式B:7%
- 株式C:3%
- 株式D:9%
- 株式E:6%
この場合、平均値は
(5% + 7% + 3% + 9% + 6%)/ 5 = 6%となります。
中央値とは?
中央値は「データセットを小さい順に並べたときに中央に位置する値」です。データが奇数の場合は中央の一つの値、偶数の場合は中央の二つの値の平均を取ります。
上記の例では、データを小さい順に並べると以下のようになります。
- 3%, 5%, 6%, 7%, 9%
この場合、中央に位置する値は6%です。したがって、中央値は6%となります。
「平均値」と「中央値」の違いとは
本章では「平均値」と「中央値」の主な違いについて説明します。
分布の形状に対する感度
平均値は「極端な値(アウトライア)に影響を受けやすい」のに対し、「中央値はそうした影響を受けにくい」という特徴があります。
例えば、以下のデータを考えてみましょう。
◯例:投資PF別の年間配当率(異常値あり)
- 株式A: 5%
- 株式B: 7%
- 株式C: 3%
- 株式D: 9%
- 株式E: 50%
この場合、平均値は(5% + 7% + 3% + 9% + 50%)/ 5 = 14.8% となりますが、中央値は6%です。このように、極端な値(50%)があると平均値は大きく影響を受ける一方で、中央値は影響を受けません。
データの中心を捉える力
中央値はデータの中心をより正確に反映します。特に「データが非対称に分布している場合」には、中央値の方が実際のデータの中心を捉えやすくなります。
◯正規分布の概念図【出典:りそなアセットマネジメント】
一方で、投資に纏わる多くの値は非対称(≠正規分布)であることが多いです。
右裾が長く、正規分布から著しく外れていると言えます。また、図中にもある通り、中央値と平均値では100万も違っています。
同様に「平均投資額」や「平均保有資産」等、投資界隈における「平均〇〇」の多くが「非正規分布」であるため、「平均値」より「中央値」で確認したほうが、現状を正しく認識できるケースが多いです。
具体例で理解する「平均値」と「中央値」
例1: 投資ポートフォリオの評価
投資ポートフォリオの年間リターンを以下のように考えます。
- 株式A: 5%
- 株式B: 7%
- 株式C: 3%
- 株式D: 9%
- 株式E: 6%
この場合、平均値は6%、中央値も6%です。ポートフォリオのパフォーマンスを評価する上で、両者は(結果的に)ほぼ同じ情報を提供しています。
例2: 異常値の影響
次は、ポートフォリオに異常値(アウトライア)が含まれている場合を考えます。
- 株式A: 5%
- 株式B: 7%
- 株式C: 3%
- 株式D: 9%
- 株式E: 50%
この場合、平均値は14.8%に大きく変わりますが、中央値は6%のままです。このように、極端な値が一つ入るだけで平均値は大きく変動しますが、中央値は安定していることがわかります。
例3: 年間の投資金額
個々の年間における投資金額を以下のように考えます。
- A: 100万円
- B: 120万円
- C: 90万円
- D: 110万円
- E: 500万円
この場合、平均投資額は(100 + 120 + 90 + 110 + 500)/ 5 = 184万円、中央値は110万円です。
平均投資額は一部の高額投資者に大きく影響を受けますが、中央値は「より多くの投資家がどの程度を投資しているか」を適切に示しています。
投資成績を評価する上での平均値と中央値について
データの分布を理解する
評価すべきデータの分布が「対称」なのか「非対称」なのかを理解することは非常に重要です。非対称な分布の場合は中央値の方がデータの中心を正確に示す場合が多いです。
※出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和5年調査結果」より抜粋
平均値と中央値を併用する
投資成績を評価する際には、平均値と中央値の両方を参考にすることが重要です。これにより、極端な値の影響を排除しつつ、全体の傾向を把握することができます。
平均値はデータ全体の傾向を把握するのに有用であり、データの総合的な水準を理解するのに役立ちます。
- ポートフォリオの平均リターン
- 市場インデックスのパフォーマンス評価
- ポートフォリオのリバランス
一方、中央値はデータの中心的な傾向を示し、データセットの中間の値を反映します。
- 保有資産や投資額等、非対称的なデータにおける「中心」の正確な把握
- ポートフォリオのリターンの評価
- セクター別のパフォーマンス評価
まとめ
本記事jでは投資における「平均値」と「中央値」について、具体例を交えつつ、下記の点についてお伝えしました。
- 「平均値」と「中央値」の違いについて
- 投資における「平均値」と「中央値」の基本概念について
- 投資で「平均値」と「中央値」の違いを知ることが必要な理由とは
平均値はデータ全体の傾向を把握するのに役立ちますが、極端な値に影響を受けやすいという特徴があります。
一方、中央値はデータの中心を正確に示し、異常値の影響を受けにくいという利点があります。
投資成績を総合的に評価し、適切な投資行動に繋げていくためには、どちらか一方ではなく「両者を併用」していくことが重要です。
この記事を通して、投資における「平均値」と「中央値」の重要性を少しでもご理解いただけましたら幸いです😊
では、SeeYou❢