はじめに
【この記事はプロモーションを含みます】
- 為替の基本を理解することが外国株投資の第一歩
- 長期投資では為替リスクを過度に恐れる必要なし
- 為替動向は複数の視点を組み合わせつつ中・長期的な視点に判断することが大切
外国株投資を始めるうえで避けて通れないのが「為替」の影響です。円安や円高という言葉はよく聞きますが、実際に自分の投資成績にどのように影響するのか、ピンと来ていない方も多いのではないでしょうか?
この記事では、為替の基本から投資への具体的な影響、さらに今後の戦略までを初心者にも分かりやすく解説していきます。
円安・円高とは?基本用語の解説
為替とは何か
為替とは、異なる国の通貨を交換する際のレート、すなわち「交換比率」のことです。たとえば1ドル=150円というレートは、1ドルを得るために150円が必要という意味です。
円安と円高の意味
円安・円高について
用語 | 意味 | イメージ |
---|---|---|
円安 | 円の価値が下がる(1ドルを買うのに円が多く必要) | 1ドル=110円 → 150円に上昇 |
円高 | 円の価値が上がる(1ドルを買うのに円が少なくて済む) | 1ドル=150円 → 110円に下落 |
1ドルの商品を買うときの円換算金額の違い
状況 | 為替レート | 日本円での支払額 | 備考 |
---|---|---|---|
円高 | 1ドル=100円 | 100円 | 安く買える |
基準 | 1ドル=130円 | 130円 | 基準 |
円安 | 1ドル=150円 | 150円 | 高くつく |
外国株投資における円高・円安の影響
円高・円安が外国株投資へ与える影響を簡単にまとめると下表のとおりです↓
✅ 投資に与えるインパクト(要点)
状況 | 外国株の購入コスト | 資産の円換算評価 | 配当の円換算額 |
---|---|---|---|
円高 | 下がる(安く買える) | 減る(円換算で下がる) | 減る(円換算で減る) |
円安 | 上がる(高くなる) | 増える(円換算で上がる) | 増える(円換算で増える) |
- 円安:外国株を買うコストは上がるが、円換算の評価額・配当が増える
- 円高:外国株を安く買えるが、円換算の資産価値や配当額が下がる
実例シミュレーション:100ドルの米国株を買った場合
例:100$の米国株を購入した場合
為替レート | 円換算の評価額 | 配当(3ドル)の円換算 |
---|---|---|
1ドル=100円 | 10,000円 | 300円 |
1ドル=150円 | 15,000円 | 450円 |
米国株投資における円建てリターンの要因
その一方で、米国株投資の円建てリターンを要因別に分解すると下図のとおりとなります↓

米国株投資の円建てリターンを分解すると、2000年以降の平均リターン約11.5%のうち、株価要因が7.2%、為替要因は1.9%となっており、長期的には株価要因の方が圧倒的に大きく、為替の影響は限定的であることが分かります。
為替リスクを抑える方法
この章では「為替リスク」を抑える方法についてご紹介します。
為替変動は投資の成果に影響を与える可能性があり、特に資産が大きくなると無視できない影響を及ぼす可能性があります。ここでは、代表的なリスク軽減策を紹介します。
為替ヘッジ付き商品について
「為替ヘッジ付き」とは、為替の変動による損益の影響を抑えるための仕組みを持つ金融商品です。
具体的には、為替予約などを活用して、為替差損が発生しないように工夫されています。主に為替レートの変動が大きい局面や、短期的な運用に向いているとされています☝️
例):為替ヘッジ付き外国株式ファンド
「為替ヘッジ付き外国株式ファンド」とは、為替の変動リスクを軽減することを目的とした外国株投資信託で、下記のような特徴があります↓
- 為替変動による損失を回避しやすい
- 別途手数料(ヘッジコスト)が発生する(ファンドによって異なる)
- 円安時の為替差益も得られなくなる可能性がある
通貨分散と長期保有
ひとつの通貨だけに集中するのではなく、複数の通貨で資産を分散することで、為替変動によるリスクを相対的に和らげることができます。
また、短期の為替変動に惑わされず、長期保有を前提とすることで、平均化の効果を期待できます。
例)米ドル・ユーロ・豪ドル建ての金融商品を組み合わせて投資
円以外の通貨に分散・長期投資するメリットは下記のとおりです↓
- 一つの通貨の下落リスクを他の通貨で補える
- 為替のタイミングに左右されにくくなる
- 長期的には相場の変動が平準化する傾向がある
円や米ドルだけでなくユーロ、豪ドルなど複数の通貨に分散することでリスクを緩和できます。また、為替の変動は長期では平均化する傾向があるため、長期保有するのも一つのリスク回避手段です。
為替動向について
為替相場は多くの要因で日々変動しており正確に予測することは極めて困難ですが、いくつかのポイントを押さえておくことで、中長期的に大きな流れを読む手助けになります。
中央銀行の金融政策
為替相場に最も大きな影響を与えるのが、各国の中央銀行による金融政策です。特に注目すべきは、アメリカのFRB(連邦準備制度)と日本銀行(BOJ)の動きです。
- FRBが利下げを行った場合:ドルの魅力が下がり、円高方向に動く傾向があります
- 日銀が利上げを行った場合:円の金利が上がり、円が買われやすくなります(円高)
これらの利上げ・利下げの見通しは、定期的に発表される、各国のインフレ率、雇用統計、経済成長率などのデータをもとに市場が織り込むことで為替に反映されます☝️
経済指標や金利差の動向
日米2国間の金利差も為替レートを左右する大きな要因です。たとえば、米国の長期金利が上昇し、日本の金利が低いままだと、ドルの方が利回りがよいため、ドル高円安になりやすくなります。
- 金利差が拡大 → ドル高円安
- 金利差が縮小 → 円高ドル安
地政学的リスクと市場心理
為替市場は、地政学リスクや市場心理にも敏感です。世界的なリスク(戦争、金融危機など)が高まると、比較的安全資産とされる円が買われて円高になる傾向があります。
逆に、世界経済が安定しているときにはリスクを取る動きが強まり、円安が進むことがあります。
アノマリーや季節性について
為替には季節的な傾向が見られることもあります。たとえば、企業の決算期や輸出入の繁忙期など、特定の月に為替が動きやすいパターンがあることも知られています。
🌸 為替の季節性とアノマリーの例
月 | 傾向 | 理由・背景例 |
4月 | 円高になりやすい | 日本企業の決算期、海外資産の利益送金のための円買い増加 |
7月 | 円安方向に動きやすい | 上期の資金需要が一巡し、ドル買い戻しが優勢になることも |
8月 | 円高に転じやすい | 夏休み期間のリスク回避(リスクオフ)で円買いが増える傾向 |
12月 | 変動が大きくなりやすい | 年末のリバランスや実需フローの増加により不安定になりやすい |
為替動向に影響を与える要素について
為替動向に影響を与える主な要素は下記のとおりです↓
☝️為替動向へ影響を与える要素について
ポイント | 説明 |
金融政策 | FRBや日銀の利上げ・利下げ方針に注目 |
金利差 | 米国と日本の金利差で円安・円高が決まる傾向 |
地政学リスク | 世界的な不安材料があると円高に振れやすい |
アノマリー | 季節的な傾向に注目 |
個人投資家は為替予測に過度に依存するのではなく、分散と柔軟なポートフォリオを重視した資産配分とするのが賢明な戦略であると言えますね☝️
まとめ
本記事では外国株投資における「為替」の影響についてお伝えしてきました。
- 為替の基本を理解することが外国株投資の第一歩
円安・円高がどのように資産や配当に影響するかを知っておきましょう - 長期投資では為替リスクを過度に恐れる必要なし
為替ヘッジや通貨分散、長期保有などの手段を活用すれば、リスクを軽減しながら投資を継続できます - 為替動向を読むには複数の視点を組み合わせる
金融政策、金利差、地政学的リスク、アノマリーなどを意識することで、中長期のトレンドを把握しやすくなります
円安・円高は、外国株投資に大きな影響を与える重要な要素です。一方で、長期投資においてはその影響は少なく、特に資産形成段階においては、為替を過度に恐れる必要はないことがお分かりいただけたかと思います☝️
この記事が外国株や外国債権投資をスタートする第一歩となれましたら幸いです😌
では、See You❢
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