【この記事はプロモーションを含みます】
- HDVは、モーニングスター配当フォーカス指数に連動するETF
- 米国の財務優良企業のうち、配当利回りが高い上位75銘柄で構成
- 安定した値動きや配当に加えて、株価上昇にも期待できる
米国高配当ETFは、安定した収入を求める投資家にとって魅力的な選択肢です。その中でも、HDV(iShares 高配当株ETF)は多くの投資家から注目されています。
本記事では、HDVについて、投資する上で知っておきたい特徴を投資初心者に向けて分かりやすく解説していきます。
- HDVの基本情報について
- HDV投資のメリット・デメリットについて
- HDV投資における投資戦略について
HDVとは
HDVはアメリカの資産運用会社であるブラックロック社が提供する高配当株ETFです。
ブラックロック社は総運用資産は10.6兆米ドル(約1,712兆円❢)【2024年6月現在】を誇る、世界最大級の資産運用会社です。
バンガード社、ステート・ストリート社と並んで、世界三大資産運用会社として語られることも多く、世界的にみても信頼と実績が高い資産運用会社であるといえますね🤞
HDVの基本情報
HDVは、iSharesによって運用されている高配当株に特化したETFです。正式名称は「iShares 高配当株ETF」で、ティッカーシンボルはHDVです。
HDVは、モーニングスター配当フォーカス指数(Morningstar Dividend Yield Focus Index)に連動することを目指しており、この指数に含まれる高配当銘柄に分散投資することができます。
HDVの特徴
名称 | iShares Core High Dividend ETF |
---|---|
運用会社 | BlackRock |
連動インデックス指数 | Morningstar Dividend Yield Focus Index |
経費率 | 0.08% |
銘柄数 | 75社(時季によって増減あり) |
純資産額 | 約100億5,800万 米ドル |
取扱可能な証券会社 | SBI証券、楽天証券、マネックス証券など |
モーニングスター配当フォーカス指数(Morningstar Dividend Yield Focus Index)とは
◯Morningstar Dividend Yield Focus Indexの特徴
- 選定基準:この指数は、モーニングスターのスクリーニングプロセスに基づき、財務的に健全で高配当利回りを提供する米国株を選定しています。安定した配当を持続的に支払う能力を持つ企業が中心
- 構成銘柄:モーニングスター配当フォーカス指数は、セクターを超えて分散された高配当株で構成されてます。特に、エネルギー、消費財、ヘルスケアなどのセクターが多く含まれている
- リバランス:この指数は定期的にリバランス(年4回)され、企業の財務状況や配当の安定性を反映して構成銘柄の見直しがなされている
HDVの配当利回り
- 直近の配当利回り(税込み):3.24%(2024年6月時点)
- 配当頻度:年4回(3、6、9、12月)
- 直近の年間分配金(2023年):3.893442米ドル
※SBI証券データより作成
代表的な運用セクター&構成銘柄
本章ではHDVにおける主な運用セクタと代表的な構成銘柄をご紹介します。
代表的な運用セクター
BlackRock社のデータより作成(2024/8/1時点)
代表的な構成銘柄
ティッカー | 銘柄名 | 業種 | 保有比率(%) |
XOM | エクソン・モービル | エネルギー | 9.91 |
INJ | ジョンソン・エンド・ジョンソン | ヘルスケア | 7.34 |
ABBV | アッヴィ | ヘルスケア | 6.95 |
CVX | シェブロン | エネルギー | 6.61 |
VZ | ベライゾン・コミュニケーションズ | 通信 | 6.38 |
PM | フィリップ・モリス・インターナショナル | 生活必需品 | 5.13 |
KO | コカ・コーラ | 生活必需品 | 4.55 |
PEP | ペプシコ | 生活必需品 | 4.13 |
MO | アルトリア | 生活必需品 | 4.08 |
CMCSA | コムキャスト | 通信 | 2.87 |
BlackRock社より(2024/8/1時点)
HDVの代表的な構成銘柄
- セクター:エネルギー
- 特徴:世界最大級の石油会社であり、安定した配当を提供
- セクター:通信
- 特徴:大手通信事業者であり、安定した配当を提供
- セクター:ヘルスケア
- 特徴:医薬品や医療機器、消費者ヘルス製品を提供する大手企業
- セクター:消費財
- 特徴:タバコ製品を製造・販売する企業で、高い配当利回りを誇る
- セクター:消費財
- 特徴:世界的な飲料メーカーであり、安定した配当を提供
- セクター:消費財
- 特徴:多様な消費者製品を提供する企業で、安定した配当を支払っている
一方で75銘柄に投資しているものの、主要銘柄は時価総額の大きい企業の占める割合が多くなってます。
HDVの価格推移
次に、HDVの価格推移をご紹介します。
参照元:Bloomberg
HDVに投資するメリットとデメリット
安定性は高いが、成長性に欠ける
HDVの特徴はこれまで記述してきた通り、ディフェンシブ銘柄が多く組み込まれているため、比較的安定した値動きとなります。
主な米国高配当株ETFの特徴
HDV | SPYD | VYM | |
運用会社 | ブラックロック | ステート・ストリート | バンガード |
ベンチマーク | モーニングスター配当フォーカス指数 | S&P500高配当指数 | FTSEハイディビデンド・イールド・インデックス |
構成銘柄数 | 約75社 | 約80社 | 約550社 |
経費率 | 0.08% | 0.07% | 0.06% |
基準価額(2024/8/7時点) | 112.08USD | 42.44USD | 118.72USD |
直近配当利回り(2024/6時点) | 3.25% | 4.55% | 3.40% |
特徴 | 米国の財務優良企業のうち、配当利回りの高い銘柄でに投資 | S&P500の採用銘柄の中で、配当利回りの高い80銘柄に投資 | 平均以上の配当利回りがある米国企業に幅広く分散して投資 |
次に、2016年~2024年7月時点におけるリターン・リスクについて比較します。
「年率収益率」はVYMが一番大きく、また「年率標準偏差」も最も低くなっており、データ上は、VYMが最も安定したリターンを実現しつつ、リスクも一番低いという結果になってます💡
1銘柄への投資を考えるなら「VYM」は有力な選択肢ですが、例えば、高い配当利回りが期待できる「SPYD」と、安定してリスクが低い「HDV」双方に投資することで「成長性」と「安定性」のバランスが(VYM単体より)取りやすくなることが期待できます🤞
SPYDの業種別構成比率
出典:ステート・ストリート
少額投資ができない
HDVの現在価格は113.77ドル(2024年8月11日現在)なので、現在の為替レート(約147円/ドル)を考慮すると、1株あたり約17,000円が必要となります。
また、これ以外にも「為替手数料」や購入時に証券会社に支払う「手数料」も発生するので、最初の資金で、いきなり米国ETFを購入するのは二の足を踏んでしまう方も多いのではないでしょうか?
投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することができるため、最大限の複利効果を得られます。
セクター分散効果と構成銘柄の影響
HDVは「エネルギー」「ヘルスケア」「消費財」「通信」など、多様なセクターにわたって分散投資を行っています。
これにより、特定のセクターリスクを軽減し、ポートフォリオ全体のリスクを分散させることができます。
HDVの投資戦略
HDV(iShares 高配当株ETF)の投資戦略は、主に安定した配当収入を提供することを目的とし、財務的に健全な米国企業への投資を行う点に重きをおくこととなります。
- 長期投資によるメリット
- 分散投資の一環としての利用
長期投資のメリット
HDVは、長期的な視点で保有することでその真価を発揮します。高配当を再投資することで、複利効果を得ることができ、資産の成長を促進することが可能です。
配当再投資による複利効果
例えば、10年、20年という長期間にわたって再投資を続けることで、初期の投資額に対するリターンが大きく増加する可能性があります。
ポートフォリオビジュアライザー「HDV(配当再投資する)」より抜粋
ポートフォリオビジュアライザー「HDV(配当再投資しない)」より抜粋
市場のボラティリティの軽減
長期投資は、短期的な市場のボラティリティを平滑化する手段となります。
株式市場は短期的に大きく変動することがありますが、長期間にわたる投資では、この変動が相対的に小さくなり、安定したリターンが期待できます。
また、先にお示ししたように、長期的に投資することで、特定の時期に市場が低迷していても、その影響を時間とともに吸収することができます。
これにより、平均取得価格が下がり、将来的に得られるリターンが増える可能性があります。
※出典:ブルームバーグ
安定した収入源
HDVは、配当を持続的に支払う財務的に健全な企業に投資するため、安定した配当収入を期待できます。
長期間にわたりHDVを保有することで、定期的な配当が積み重なり、ポートフォリオ全体のリターンの安定が期待できるため、長期投資によって得られる配当収入は、引退後の安定した収入源として活用することも考えられます。
分散投資の一環としての利用
また、HDVは、ポートフォリオ全体の分散投資の一環として活用することができます。高配当ETFは、安定した収入を提供するだけでなく、市場の不安定さを抑制する効果も期待できます🤞
個別株投資リスクの軽減
HDVは、個別の高配当株に直接投資するのではなく、複数の高配当株に分散投資することで、個別企業に特有のリスクを軽減できます。
例えば、特定の企業が業績不振や不祥事で株価が急落した場合でも、他の銘柄がポートフォリオの安定性を支える役割を果たします。
また、HDVは、米国経済全体にわたる多様な企業に投資しているため、特定の企業や産業に依存せず、経済全体のリスクをより分散させることができます。これにより、全体的な市場リスクの軽減が期待できます。
国際分散投資との組み合わせ
HDVは米国の高配当株に焦点を当てているため、米国内の経済や政策リスクに直接影響を受けます。
このリスクをさらに分散させるために、国際的なETFやファンドとHDVを組み合わせてポートフォリオを構築することが有効であると考えられます。
例えば、全世界やヨーロッパ、日本など、異なる経済圏を含む銘柄への投資を加えることで、グローバルな経済変動に対する耐性を高めることが期待できます。
インカムゲインとキャピタルゲインのバランス
HDVは高配当株に投資するため、安定したインカムゲイン(配当収入)が期待できます。
これに加えて「キャピタルゲイン(株価上昇による利益)」を狙う他の投資商品と組み合わせることで、ポートフォリオのリスクとリターンのバランスを整えることが可能です。
これにより、インカムゲインとキャピタルゲインのバランスを取った投資戦略が可能となります。
まとめ
本記事では、米国高配当ETFのHDVについて、実際に投資を行っている私自身の経験や所感を含めてにご紹介いたしました。
- HDVの基本情報について
- HDV投資のメリット・デメリットについて
- HDV投資における投資戦略について
HDVは、モーニングスター配当フォーカス指数に連動するETFです。米国の財務優良企業のうち、配当利回りが高い上位75銘柄で構成されており、高配当利回り、リスク分散効果、低コストという魅力を持つ優れた高配当ETFです。
ぜひ、HDVをポートフォリオの一部として組み込んで、安定した配当収入を得るための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょう?
では、SeeYou❢