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この記事では、佐久間宣行氏の著書「佐久間宣行のずるい仕事術」について、僭越ながら私の所感を添えて書籍紹介をお伝えして参ります。
佐久間宣行氏といえば、知る人ぞ知る辣腕テレビプロデューサーであり、お笑いやバラエティ好きであれば一度は耳にしたことのある名前でしょう。
佐久間氏の略歴としては、
- 元テレビ東京ディレクター(2021年4月よりフリー)
- 独自の視点で数々のお笑い番組を制作(代表作:ゴッドタン、あちこちオードリー、ピラメキーノ等)
- 現場ディレクターであり続けるべく管理職への打診を辞してテレビ東京を退職
- 現在、オールナイトニッポンZEROのパーソナリティ、YouTube、書籍発行、Netflix初のバラエティ「トークサバイバー」を手掛ける等、フリーとして多方面で活躍中
と、経歴だけを見ると「キラキラなテレビ業界で成功を収め独立した天才ディレクター」のように感じてしまいます。
しかし、書籍を拝読すると、特に若手の頃は、我々一般サラリーマンが仕事で毎日感じている鬱屈とした日々に辟易していた思いが語られています。
そして、そんな状況から如何にして脱して「自分のやりたい仕事」を実現できるまでに至ったのか、についてご自身の具体的な経験と実践法が非常に平易な表現で記載されてます。
✅会社にとって都合のいいだけの存在にはならない。そのために頭をひねろう
書籍の冒頭に記載されている言葉ですが、この考えこそが私を含む多くのサラリーマンにとって大切&必要な考えであると思います。
本記事では、特に私の琴線に触れた内容について紹介させていただいております。
特に、
- 仕事への向き合い方に悩んでいる
- 会社(組織)内での仕事の進め方に悩んでいる
- 職場での人間関係に悩んでいる(特に入社1~3年目程度の若手の方)
といった方に向けて、著者が「いかに考え、問題と向き合い、解決してきたか」を中心にお伝えしております。
サラリーマンなら、誰もが一度は悩んだ(悩んでいる)内容だと思いますので、ぜひご一読いただければと思います😊
「ずるい仕事術」のあらすじ、個人的ポイント
本書は以下の6章(62項目)にて構成されております。
- 第1章 仕事術編
- 第2章 人間関係編
- 第3章 チーム編
- 第4章 マネジメント編
- 第5章 企画術編
- 第6章 メンタル編
本書のポイントは「周囲と戦わずに自分のやりたいことを組織の中で実現する」ための手法について著者のエピソードを交えてわかりやすく解説している点です。
全ての項目に学びがありますが、私が強く印象に残っているエピソードは以下の3つです。
- 仕事よりメンタルを大切にする(第6章メンタル編:1「メンタル」第一、「仕事は」第二)
- 相手の面子をつぶさない(第2章人間関係編:1「メンツ地雷」を踏んではいけない)
- 仕事のできる人(若手)になる(第2章人間関係編:9「付き合いの悪いヤツ」でいい)
上記について、次章より、私の所感を交えながら書籍の内容を抜粋してお伝えして参ります。
①仕事よりメンタルを大切に!
- 「心を壊してまでやるべき仕事なんてどこにもない!!」
本書籍を通じて最も印象に残ったワードがこの言葉であり、私が最も伝えたい言葉でもあります。
どんな大きな仕事であっても「たかが仕事」なのだから、死守すべきは「仕事よりもメンタルである」との主張は考えるまでもありません。
著者は、メンタルを蝕むストレスは「借金」のようなもので、許容できる範囲のうちは良いが、許容範囲を超えると、その借金は返せないばかりか、利子のように膨らんでいくことになる、として
- 何が続くと自分の心は折れるのか?
を把握しておき(これを「無理スイッチ」と表現されてます)、そのスイッチは絶対、人に触らせてはいけない、と注意喚起しております。
ここで、
- 「これくらい我慢しなきゃ」
- 「ここは無理をしてでも」
- 「休んだら皆に迷惑が」
などと、自分と仕事の優先順位を決して逆転させないことが肝要であり、ここは頑固に主張すべき点であると強く述べています。
「これ以上頑張ったらマズイ」と感じたら、ちゃんと休息して自分の心を守ること。それが出来てはじめて、本当に集中すべき仕事に没頭できると述べていらっしゃいます。
仕事は1日の長い時間を占め、それが5日間も続くことにより「仕事がすごく大切なもの」に思えてくるし、結果が伴わなずトラブルに見舞われたりすると「この世界の終わりのように絶望する」ことさえ感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、それでも「たかが仕事」と割り切って、「仕事と自分」や「仕事関係者と自分」に程よい距離感を持ち続けることが、著者が仕事を絶対視せず「楽しく」続けていられる要因ではないか、と自己分析していらっしゃいます。
「一度メンタルを壊すと、調子を戻すのに時間がかり、元に戻らない場合ことだってある」事を身をもって経験している著者故に、メンタルマネジメントを自分の一番において「たかが仕事」に向き合うことの大切さを強く訴えたかったように感じた次第です。
私も、20年以上(前職10年、現職11年)サラリーマンを経験する中で、様々な葛藤や軋轢によるメンタル不調に見舞われることが(多少なりとも)ありました。
その都度「余計な感情」として、只々機械的に淡々と日々の業務をこなして凌いできましたが、たまたま「許容範囲内」のストレスだったため、心の健康を損なうことなく今日に至っている可能性は否定できません。
改めて「たかが仕事」の心構えを忘れず「自分第一」の精神で、仕事に対峙していきたいと思います。
②相手の面子を潰すような振る舞いはしない
人はどんなときに他人を攻撃するのか?改めて言語化するのは難しい問いですが、著者は次のように述べております。
✅人は「メンツを潰されたとき」に、その相手を敵と見做して他人を攻撃する。
そして、組織で働くうえで、絶対に覚えておくべきこととして
- 人はメンツで動いている
という事実を忘れないようにすべきである、と訴えております。
一方で、自分が誰かのメンツを(それとは知らずに)潰してしまう可能性はそこかしこに存在している(例:新規プロジェクト立ち上げ【≒過去の否定】)のも組織の特徴です。
あらゆる局面で「メンツの地雷」だけは踏まぬよう、機微を汲んで慎重に動くこと、それが「会社の歩き方」であり、自己防衛策の第一弾といえるとのことです。
そして、次なる策は(自分を嫌う上司や同僚に対して)「メンツを立てる」ことが大切であるとのことです。
相手のメンツを立てさえすれば、理不尽な攻撃を受けるリスクが低くなり、相手の剣を鞘におさめてもらえる可能性が高くなることを、著者の経験則より導き出して言語化している点が(個人的には)秀逸な表現であると感じました。
ここで(特に若いうちは)「自分の魂を売るようでイヤだ」と感じるかもしれませんが、あくまで「組織人」「社会人」としての「戦略」であり「魂を売る」といった行為とは異なることを強調されておられます。
「大切なのは相手に勝つことではなく、障壁なく仕事ができる環境を手に入れること」です。
幼い感情に任せて相手のメンタルに損失を与えようとするれば、結局、自分が損をすることに繋がってくることを分かっているからこその訴えであると感じます。
私自身の経験からも、特に組織に属して3年目までに「新しい提案」を主張しても、概ね却下されていたように思います。
明らかに合理的な提案であったにも関わらず、なぜ受け入れられないのだろう?と疑問に思ってましたが、今にして思えば「誰かのメンツを潰す」提案だったのでしょうね…😅
とにかく、組織で「良い仕事」「自分が好きな仕事」を実現したいのなら
- メンツを潰さず、相手を立てること!
ことを決して疎かにしてはならないと、自身の反省も踏まえて改めて認識した次第です😊
③つきあいの悪いヤツでいい
上司や先輩から可愛がられる力(著者は「後輩力」と表現している)の持ち主が羨ましく感じることがないでしょうか?
実際、私も過去には少なからずそういう思いに駆られた経験があります。
しかし、著者は「そんな人懐っこい彼らを羨ましく思う必要なんて全くない」と一刀両断しております。
上司や先輩と濃い人間関係を築くことは良い面もありますが「付き合い」が増えるのは避けられません。よって「大切な自分の時間を差し出している」ことになります。
そこで、著者は「かわいい後輩」ではなく「頼れる若手」を目指して仕事をきちんとこなしてきた結果、安く使われることが減り、自分の仕事に集中できる環境を作ることに至っております。
過去には「職場で可愛がられないと辛くなる」とまことしやかに囁かれた時代もあったようですが、少なくとも現在では、仕事さえちゃんとしていれば批判されることはありません。
「自分のプレゼンスや価値を高め、時間を優先するために、まわりと一定の距離を保つこと」を、仕事に集中するための「戦略」として、有効に活用していきたいですね😊
ま と め
この記事では、佐久間宣行氏の著書「佐久間宣行のずるい仕事術」について書籍の紹介をして参りました。
特に、仕事や人間関係で悩んでいる方に向けて大切と思われる
- 仕事よりメンタルを大切にする
- 相手の面子をつぶさない
- 仕事のできる人(若手)になる
上記3項目を中心に、私の経験を添えて紹介してまいりましたがいかがでしたでしょうか?
今回は「人間関係編」や「メンタル編」2項目のレビューとなりましたが、より具体的かつ実践的な「仕事術編」「企画術編」「マネジメント編」「チーム編」全てにおいて、明日からでも実践できる内容が盛り沢山の書籍となっております。
稀代のテレビディレクターである著者が「自分の作りたい番組を作る」ために取り組んだ「仕事術」は、多くのサラリーマンにとっても「自分に置換可能な仕事術」であるように思います。
改めて、全6章(62項目)をピックアップしてみます。
- 第1章 仕事術編
- 第2章 人間関係編
- 第3章 チーム編
- 第4章 マネジメント編
- 第5章 企画術編
- 第6章 メンタル編
組織で働く方であれば、どの立場であっても必要な術が網羅されていると思いますので、もし興味をお持ちになったなら、是非、お手に取っていただければと思います😌
たかが仕事、たかが会社。けど、それが上手くいくだけで、人生はどんどん好転していきます。
この記事が「仕事」や「職場での人間関係」の悩みに対して、解決に向けた一歩になってくれれば幸いです😊
では、See You!!